...食慾の外にも数え挙げれば、愛国心とか、宗教的感激とか、人道的精神とか、利慾とか、名誉心とか、犯罪的本能とか――まだ死よりも強いものは沢山あるのに相違ない...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...いづれも多少の利慾を離れざる...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...かかる場合において神はサタンに対しまたこの世に群棲する彼の子供らに対して「否(いな)! 世には利慾を離れての信仰あり...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...一、情熱犯罪(恋愛、嫉妬、憎悪、復讐)二、利慾犯罪(貪慾、野心、利己的安定)三、狂的犯罪(殺人狂、変態性慾者)ウェルズはこの第三の項目は重視しなかったけれども、案外多くの作家が使用しているので、ぬかすことはできないのである...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...利慾の犯罪(物慾...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...その心が利慾を思ふからだ...
薄田泣菫 「茶話」
...或は人間の利慾心に乗じて...
高木敏雄 「比較神話学」
...無教育で薄情で利慾に飢(かつ)え...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...虚栄と利慾の心に乏しく...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...そうでなければ利慾心にからまれて...
中里介山 「大菩薩峠」
...愛憎(あいぞう)と利慾との複雑な経緯(けいい)があって...
中島敦 「弟子」
...これは卑劣な利慾心だけではじめた仕事じゃない...
久生十蘭 「黒い手帳」
...財物を獲(う)べき利慾はなくなるが知識を進めて公益を謀る念はますます切になる故...
南方熊楠 「十二支考」
...利慾は美を器から奪った...
柳宗悦 「工藝の道」
...何故なら利慾は美を犠牲にすることを少しも躊躇してはいないからである...
柳宗悦 「工藝の道」
...ですが機械はいつ人間の利慾から解放せられるのでありましょうか...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...とかく利慾のために心が濁ってしまうのに因りましょう...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...眼前の利慾に怒るのは小人の業(わざ)だ...
吉川英治 「三国志」
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