...さりとて新らしい本を切々買ひ込むなどゝ云ふ余裕のある読書家にあらず...
石川啄木 「閑天地」
...何でも水の夢ばかり切々(きれぎれ)に見ましてね...
泉鏡花 「浮舟」
...切々(せつせつ)内へ呼び出しちゃ...
泉鏡花 「婦系図」
...請願書には鉱毒惨害の状をのべて愴々の気が切々と行間にみなぎっていた...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...切々と憂傷の情を訴えつづけるのであった...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...我々はじつにその足らぬもの欠けているものを切々と感じ...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...語調には切々たるものが在った...
太宰治 「花火」
...それらの生物に対する氏の同情が切々と溢(あふ)れ出ていて...
谷譲次 「踊る地平線」
...切々として人の官覚を動す力があった...
永井荷風 「里の今昔」
...相摩戞(まかつ)して声切々(せつせつ)やまず...
夏目漱石 「草枕」
...食事を終り、別室に至り、懇々切々、今日欧洲流行の非なるを教示せられ、竟(つい)に日本の形勢不得止して、国会を開くに至らば、能く注意し、国法を定め、而して仮令如何様の事あるも、国費を微収するには、国会の許諾を不得(えざれ)ば、不出来様の、不策に出る勿れ、若し其権を、国会に譲れば、内乱の基と知るべしとの事なり...
蜷川新 「天皇」
...私一人は切々(せっせ)と帰って来ると...
二葉亭四迷 「平凡」
...倒(さか)さになって切々(せっせっ)と雑巾掛(ぞうきんが)けをしていた...
二葉亭四迷 「平凡」
...小声切々時雨(しぐれ)の落葉を打つがごとく...
南方熊楠 「十二支考」
...切々(せつせつ)氷霜(ひょうそう)の如く機後(きご)を圧し来るに...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...小さい情にとらわれているときではありません」と、切々説いた...
吉川英治 「三国志」
...切々(せつせつ)申しあげたという...
吉川英治 「私本太平記」
...そもじらと夕餉(ゆうげ)を興じたく切々に思う日もあるぞかし...
吉川英治 「新書太閤記」
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