...凡そ我等自身ならぬもの...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...そして凡そ二時間余り別にこれと言ってなやみを打ち明けるでもなく禅師の法話をお聴きしているうちに...
上村松園 「芸術三昧即信仰」
...沼尻より凡そ三里にして...
大町桂月 「赤城山」
...凡そ十間四方に及ぶ...
大町桂月 「川魚料理」
...凡そ人間として心に感じ得べきものに變へられること...
關口存男 「新獨逸語文法教程解説」
...円くつくねてある紅い英ネルの束(たば)を凡そ五つ六つ取り出すと...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...凡そ価値は存在の射影なのである...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...「日本固有の文化」などという凡そ非ドイツ的なものを受け容れる様子は見えない...
戸坂潤 「社会時評」
...凡そ足利よりこゝに至る間...
長塚節 「草津行」
...凡そ話になぞなる種類のものではなく...
中原中也 「夏」
...凡そ三時の頃三角點の標石を踏む...
沼井鐵太郎 「黒岩山を探る」
...過去に於て凡そ三期の峠を越して來てゐる...
萩原朔太郎 「蒲原有明氏の近況を聞いて」
...――田中氏にとって考へることがらは凡そ範囲が決まってゐた...
原民喜 「蠅」
...凡そ二三歳であつた御子息が汽車遊びに耽つてゐらるゝ光景をうたはれたものゝなかに――たとへば御子息は玩具の汽車をおしながら...
牧野信一 「城ヶ島の春」
...私が人に向つて斯んな類の意見を口にするなど凡そ途方もない出来事に違ひなく...
牧野信一 「老猾抄」
...凡そ源造が出立した頃にでもなつて勘定を験べに行つてやらうと思つた...
牧野信一 「老猾抄」
...凡そ南でも北でも新町でも堀江でも...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...彼女は何でも十歳頃から描くことを教わり、爾来(じらい)引きつづいて仕事をし、凡そ六、七十年間も土瓶に絵附をしてきたわけであります...
柳宗悦 「益子の絵土瓶」
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