...このまま兄いにまかせるよ」がたん! と...
海野十三 「爆薬の花籠」
...その日も、私は、市川の駅へふらと下車して、兄いもうと、という活動写真を見もてゆくにしたがい、そろそろ自身狼狽(ろうばい)、歯くいしばっても歔欷(きょき)の声、そのうちに大声出そうで、出そうで、小屋からまろび出て、思いのたけ泣いて泣いて泣いてから考えた...
太宰治 「二十世紀旗手」
...「兄いさんて誰れよ...
徳田秋声 「のらもの」
...勇阿兄い……安心しな...
富田常雄 「刺青」
...「うむ、寒い」米友は案外な面(かお)をして仲間体の男を見ますと、その仲間体の男は、心安立(こころやすだ)てにズカズカと火の傍へ寄って来て、「兄い、済まねえがお茶を一杯振舞ってくんねえ」と言いました...
中里介山 「大菩薩峠」
...「兄い、不寝番(ねずのばん)かい、御苦労だな」と言いました...
中里介山 「大菩薩峠」
...この兄いは、ちょっと、いなせなところがある...
中里介山 「大菩薩峠」
...江戸で炭が焼けますかい」安直兄いがたしなめると...
中里介山 「大菩薩峠」
...松の風よたとん(四谷っとんびの略称)安直兄い木口勘兵衛尉源丁馬どうしてこの連中が今ここへ...
中里介山 「大菩薩峠」
...関東関西のあんまりお固くねえ兄いたちが集まって...
中里介山 「大菩薩峠」
...「何がどうしたと言ふんだ」「辰五郎兄いを助けるつもりで働いて下さるのは有難いが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...深川の芳(よし)兄いてで鳴らしたもんだい...
萩原朔太郎 「二十三夜」
...新様(しんさま)はお兄いさんにおなりになるのですから...
水上滝太郎 「山の手の子」
...「亡くなった兄いさんのおよめになら...
森鴎外 「安井夫人」
...いかさま彼ら兄い連の御蔭で繁昌しているものと見えた...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...仁三兄い――」と声を立てた連中も...
吉川英治 「江戸三国志」
...「そうだ、おれもこうしちゃいられねえ、尺取の兄い、四ツ目屋の兄弟、お先に御免こうむります...
吉川英治 「江戸三国志」
...いつか印袢纏(しるしばんてん)の兄いが...
蘭郁二郎 「夢鬼」
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