...それは港街道の路傍(みちばた)の小山の上に枝ぶりの佳いのを見立てたので...
泉鏡花 「怨霊借用」
...枯芝一つも見せない路傍を...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...彼が糸子の傍に佇立(ちょりつ)していることさえ忘れて...
海野十三 「蠅男」
...其処(そこ)の傍(そば)に車井戸があつて...
田山花袋 「父の墓」
...火鉢の傍を離れると...
徳田秋声 「爛」
...傍聴者達は騒擾を起こしておきながら一人として逮捕されるものがないどころか...
戸坂潤 「社会時評」
...私は右の漢学の教員を勤める傍...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...私は勤帰(つとめがえ)りの洋服姿がどうかすると路傍(みちばた)の腸売(わたう)りの前に立止り...
永井荷風 「監獄署の裏」
...「まあ、ムクだね、珍らしい、お前、今までどこにいたの」甲州で別れて以来のムクは、お松の傍へ来て、身体をこすりつけて、尾を振って、勇み喜ぶのであります...
中里介山 「大菩薩峠」
...傍(はた)から見ていても随分暑そうに思われる...
中島敦 「環礁」
......
長谷川伸 「沓掛時次郎 三幕十場」
...逆上(のぼせ)てしまうワ」と先刻の狐の傍へ行って...
久生十蘭 「湖畔」
...両手を腰につがへたまま傍若無人に...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...傍(かたはら)の酒徳利をつかむと同時に...
牧野信一 「鎧の挿話」
...けれ共お久美さんは赤くこそあったがさっぱりした髪をして居て傍によっても彼のいやな臭いはしなかった...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...茶山は山南の地名に特に傍訓を附してゐる...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...かん子は彼の傍を通りぬけて了ふと萎れたやうに頭を垂れた...
横光利一 「悲しみの代價」
...路傍の草の色に、ぱっと、明るい光線が射したので、二人は、驚いて跳び別れた...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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