...一むかし取つたる杵柄、如何なる嶮山でも、何の糞と侮りて、靴穿きたるまゝ、洋服のづぼんもまくらず、即ち別に毫も旅仕度せずに、山にのぼりしが、心ばかりは、むかしにて、十年來、自墮落にもちくづしたる身體の力は、もとのやうにも無し...
大町桂月 「妙義山の五日」
...その大きさだけから言っても侮りがたいものであった...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...たとひ大人の侮りにでも容赦できなかつたのであるから...
太宰治 「思ひ出」
...むだな侮りを受けたくないのである...
太宰治 「道化の華」
...その申出は驚きと侮りとを以て迎えられた...
小泉八雲 田部隆次訳 「幽霊滝の伝説」
...誇りて我を侮りて...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...いかで下々(しもじも)の侮りがなくて済もうや...
中里介山 「大菩薩峠」
...そちたちが心を揃(そろ)えて助力をしてくりゃるならば、飛騨を取ることは何の雑作もないことじゃ、甲州を定むるのは、その後でよろしい」弱冠なる貴公子が取って動かない気象のほど、侮り難いと見て、相良(さがら)総蔵が代って答えました、「仰せではございますが、われわれの今の目的は、関東を主と致します、飛騨の方面まで手の届きかねる実際は、御逗留の上、したしく御覧あそばせばおわかりになると存じまする」「うむ...
中里介山 「大菩薩峠」
...その息がなかなか侮り難いものでしてね...
中里介山 「大菩薩峠」
...侮り易(やす)からずと感じたのです...
中里介山 「大菩薩峠」
...彼のやうに絶対の要求の強い人はそれを二次的のことと侮り易い...
中原中也 「高橋新吉論」
...私は人の侮りを受けた体験が今度初めてで少し心が躍つて来て嬉しい...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...なかなか侮りがたい...
本庄陸男 「石狩川」
...豈蟷螂の蟋蟀を侮り寒氷の泡沫を笑ふに異ならんや...
正岡子規 「読書弁」
...しかるに余り侮り過ぎて眠り過ぎた間に亀は遅いものの一心不乱に歩み走ってとうとう目的点へ着いたので兎の眼が覚(さ)めた時はすでに敗けいた...
南方熊楠 「十二支考」
...予(かね)てこの王を侮り外出したら縛りに往くと言い来った四遠の諸国...
南方熊楠 「十二支考」
...鋭い侮りの笑い声がドリアンの唇から洩れた...
渡辺温 「絵姿」
...仏僧の勢力は中々侮り難いから...
和辻哲郎 「鎖国」
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