「侘しい」の意味
寂しく貧しい
小説での「侘しい」の使い方
...侘しい百姓村の単調な其日々々を...
石川啄木 「足跡」
...侘しい食事をしながら妻に言った...
太宰治 「東京八景」
...そしてこの断崖の上にうっすらと影ろって物侘しい静かな夕暮れを色づけ初(そ)めていた...
橘外男 「逗子物語」
...またあたりは妙に森閑(しいん)と静まり返って再び山の墓場は木の葉の落ちる音一つ聞えるくらいの侘しい澄んだ黄昏(たそがれ)の色に包まれ初(そ)めたが...
橘外男 「逗子物語」
...さすがに侘しい気がしました...
フランセス・ホッヂソン・バァネット Frances Hodgeson Burnett 菊池寛訳 「小公女」
...その隔離した地方の物侘しい冬の光線から...
萩原朔太郎 「宿命」
...一つの侘しい幻象を眺めて居たいのです...
萩原朔太郎 「宿命」
...此所の侘しいビヤホールに來て...
萩原朔太郎 「宿命」
...あるかなきかの侘しい光が...
萩原朔太郎 「宿命」
...その時朝の侘しい光が...
萩原朔太郎 「宿命」
...侘しい氷山の生活だつた...
萩原朔太郎 「氷島」
...――一人旅の夜汽車は侘しいものだ...
林芙美子 「新版 放浪記」
...侘しいなりにも何だか生きたい情熱が燃えて来るなり...
林芙美子 「新版 放浪記」
...嘗て八幡村で侘しい起居をともにした戦災児だつた...
原民喜 「永遠のみどり」
...見るかげもない侘しい着物には...
正岡容 「寄席」
...朝だというのにまるで昏れ方のような侘しい光を湛えている...
山本周五郎 「菊屋敷」
...そして、實際、彼が此處にゐようと、他所にゐようと、どの船に乘つてゐようと、遠く出てゐようが、歸つてゐようが、それが今の彼女に何のことがあるだらう?‥‥彼が氷島へ行つたからとて、なま暖かな夏が、侘しい家々に、孤獨な心配がちな女達に循つて來たからとて、――また新らしい秋が來てもう一度漁夫等を家へ連れ歸つたからとて、それがため、彼女は一層不幸になり、或は不幸が減るとでも思はれるだらうか?‥‥總てそれは彼女には同じことであり、關係のない事柄であり、悦びもなければ同じく希望もなかつた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...宿の前に在る時間湯から例の侘しい笛の音が鳴り出した...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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