「佗」の意味
孤独や寂しさ
小説での「佗」の使い方
...母(はは)の方(ほう)でも私(わたくし)が諸磯(もろいそ)の佗住居(わびずまい)にくすぼり返(かえ)っていた時(とき)に比(くら)べて...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...佗助椿一私は今夕暮近い一室のなかにひとり坐つてゐる...
薄田泣菫 「独楽園」
...それでも佗助は心(しん)から酔ひ足つてゐる...
薄田泣菫 「独楽園」
...妻を他に奪はれた男の心の佗しさを感じた...
田山録弥 「アカシヤの花」
...Bは古い駅舎の(かう)の上に毛布を敷いて夜ごとに佗しく寝るH夫妻を想像した...
田山録弥 「犬」
...畳のデコボコしたのも佗しければ...
田山録弥 「紅葉山人訪問記」
...たうとうあとにはその大きな轍の縱横につけられた上にザンザン降り頻る雨の佗しく暮れて行くのを見るばかりになつた...
田山花袋 「道綱の母」
...私はこの二人のむしろ見すぼらしい形ばかりの洋服を見比べているうちに一種の佗しさを感じた...
寺田寅彦 「小さな出来事」
...ただがらんとして佗びしく...
豊島与志雄 「或る日の対話」
...其処は何となく物佗びしかった...
豊島与志雄 「楠の話」
...何処かの佗び住いで寂しく閉眼するだろうが...
豊島与志雄 「現代小説展望」
...その翌日は心佗しく...
中原中也 「その一週間」
...のつそつ夜明を待ち佗(わ)びたその当時を回顧すると...
夏目漱石 「思い出す事など」
...――それは人生のやうに佗しかつた...
原民喜 「小さな村」
...」と云うと佗びしい小声で唄を歌った...
横光利一 「旅愁」
...息づまるような佗(わび)しさにさせまいとする...
吉川英治 「新書太閤記」
...何気なしに日本橋の方へ待ち佗(わ)びた眼をやると...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...この川は數日前に嬬戀(つまこひ)村の宿屋の窓から雨の中に佗しく眺めた溪流のすゑであるのだ...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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