...戸沢はその男の似而非者(にせもの)に遇ったんだな...
有島武郎 「星座」
...終(つい)に一回の書画会をだも開かなかったというは市井町人の似而非(えせ)風流の売名を屑(いさぎよ)しとしない椿岳の見識であろう...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...似而非風流人は、一概に凡桃俗李とけなせど、まんざら見限つたものに非ず...
大町桂月 「小利根川の櫻」
...似而非ほうれんさうをたくさん見つけた...
種田山頭火 「其中日記」
...惜しい事には……」と言ってその似而非(えせ)説明(せつめい)の大きなごまかしの穴を指摘しておいて...
寺田寅彦 「田丸先生の追憶」
...」と母親は似而非笑(えせわら)いをして...
徳田秋声 「新世帯」
...多少のインテリジェンス(之は実は似而非インテリジェンスなのだが)を有つように見えるものの...
戸坂潤 「思想としての文学」
...それは一頃わが国で広く散在していた似而非マルクス主義者の代表的な迷信だ...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...空疎で不純でスッキリしないことこの上もない似而非日本主義の観を免れない...
戸坂潤 「再び科学的精神について」
...似而非学者だとしていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...そしてその恋人の幻をその似而非女の形骸でまやかしてゐる事に自分で気がつかないんだわ...
長與善郎 「青銅の基督」
...似而非(えせ)の曖昧(あいまい)文学で終ってしまっているところにある...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...読者は似而非の詩と本物の詩...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...テンプラフライ式の似而非日本である...
萩原朔太郎 「詩の翻訳について」
...似而非のレアリズム文学を以て...
萩原朔太郎 「詩の翻訳について」
...さういふ妙な似而非童話を...
萩原朔太郎 「童話と教育について」
...うっかりすると「演説使い」だとか「雄弁売り」――又は時と場合では「偽国士」とか「似而非(えせ)愛国者」とかいう尊号を受(うけ)ないとも限りませぬ...
夢野久作 「鼻の表現」
...似而非(えせ)同情の心で...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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