...他面においては上述の多年の偸安(とうあん)的な習性が災いしているのではないかと考えられる...
石原純 「日本文化と科学的思想」
...又或る他の人にその理想の他面を発見する人々である...
エレン・ケイ 伊藤野枝訳 「恋愛と道徳」
...國債(こくさい)の整理(せいり)をなし他面(ためん)國民(こくみん)をして現在(げんざい)の我國經濟界(わがくにけいざいかい)の實情(じつじやう)に就(つい)て充分(じうぶん)の自覺(じかく)をなさしめ而(しか)して金(きん)の解禁(かいきん)を決行(けつかう)せんとしたのである...
井上準之助 「金解禁前後の經濟事情」
...ボルツアノとだんだんに固くなつてゆくにつれて僕の理知欲は一面に滿足させられたが他面の宗教的要求を如何にせばやと惑ふ樣になつた...
土田杏村 「風は草木にささやいた」
...さて普通に漠然と考えられている所謂「ブック・レヴュー」は、一面に於て著書に盛られた著者の思想の原則的な解説・批評・であると共に、他面に於て、出版物としての本に対する公正な読者による時事的な解説・批評・を建前とするものでもある(ブック・レヴューが新刊を選ぶ場合の多いのはこの点から当然である)...
戸坂潤 「読書法」
...また他面から見れば...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...しかしその後の戦災者生活によって他面汚されたこともまた否定できません...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...昔は公(こう)でも私(し)でも何でも皆孝で押し通したものであるが今は一面に孝があれば他面に不孝があるものとしてやって行く...
夏目漱石 「教育と文芸」
...他面また、裁判所の人々が何かただ人間愛とか友情の気持とかいったものから弁護側、もちろん事情に通暁した弁護側、と結びついているのではない、ということも真実であって、彼らはむしろある点では弁護側を頼りにしているのである...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...他面その家来や奴隷は甚だしく欠乏に悩んでいるものと...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...修辞学は一面論理であるとともに他面心理である...
三木清 「解釈学と修辞学」
...末代の道俗しかし他面...
三木清 「親鸞」
...一つの語「歴史」Geschichte, histoire, history が歴史の二つの意味を自然的に結合して含むところに表現されてゐるやうに、存在としての歴史とロゴスとしての歴史との間には、他面に於て、或る統一の關係がある...
三木清 「歴史哲學」
...然し他面に於て存在は事實の否定である...
三木清 「歴史哲學」
...けれども他面自然と人間...
三木清 「歴史哲學」
...他面にその生れ出ずることの困難性を語ってもいるわけです...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...他面においてイエス崇拝がバラバの犠牲の祭儀に酷似(こくじ)していたゆえであると考えざるを得ない...
和辻哲郎 「孔子」
...他面において民衆と結びつく努力は怠っていない...
和辻哲郎 「鎖国」
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