...今迄は飽きて/\仕方のなかつた五十分宛(づつ)の授業が...
石川啄木 「二筋の血」
...今迄はうかと経過した些事にも...
伊藤左千夫 「家庭小言」
...今迄は平気で、自分を譲ることが出来たのに、なまじ自分の考へと云ふものが浮ぶやうになつてから、彼女は一つ他人の考へを受け容れるにも種々(いろいろ)と考へ迷はなければなりませんでした...
伊藤野枝 「背負ひ切れぬ重荷」
...今迄は地球の引力に左右されていたのが...
江見水蔭 「月世界跋渉記」
...珍らしや、今迄は、到る處、たゞ乞はれしのみなるに、受けたるは、これが始めて也...
大町桂月 「十和田湖」
...それから此の槻の隣に今迄は殆ど常磐木かと思はれる程な青い色をしてゐた榎の葉が此の頃少し黄色を帯びて来た事が明らかに看取された...
高浜虚子 「落葉降る下にて」
...今迄はやり度い乍らも躊躇して居つたのが...
高濱虚子 「俳諧師」
...今迄は、かの流行作家も、女房の行く跡を、飢餓の狼(おおかみ)のようについて歩いて、女房が走ると自分も走り、女房が立ちどまると、自分も踞(かが)み、女房の姿態と顔色と、心の動きを、見つめ切りに見つめていたので、従ってその描写も、どきりとするほどの迫真の力を持つことが出来たのでありますが、いま決闘も終結し、女房は真っ直に村役場に這入って行ってしまったので、もはや観察の手段が無くなりました...
太宰治 「女の決闘」
...しかし今迄はよいけれども...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...それに今迄は、奥畑家にもお母さんや兄さんと云うものがあって監督の眼が光っていたからよいけれども、勘当された啓坊は、小さいながらも一軒の家を構えて自由に振舞えるようになっただけに始末が悪い...
谷崎潤一郎 「細雪」
...どうも今迄は私が不心得だつた...
徳富蘇峰 「弟を葬る」
...今迄は実践的に行なわれる研究の対象であった対象が...
戸坂潤 「科学方法論」
...――今迄は物質が「存在」「存在者」であることの分析であって...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...今迄は……だけど...
富田常雄 「刺青」
...私の心は今迄は納骨堂(なふこつだう)みたいなものだつたけれど...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...今迄はちやんと振舞(ふるま)つて來たのだから...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...「絹の絲車は今迄は工合よくまはつて來た...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...「今迄はね、私達がアメを呉れてゐたのよ...
牧野信一 「青白き公園」
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