...まだ薄暗い早朝ではあったし、渦巻き返す騒擾の為に、不思議に注意力を失った人々は、誰一人それを疑う者はなかったけれど、シャプラン氏を始め、送別の辞を受ける時も、乾盃の折にも、天空の勇士の無造作と云えばそれまでだが、飛行帽を冠ったまま、飛行眼鏡をかけたままで押し通したのは、考えて見れば、何となく異様なことであった...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...それを飲む時にはかの死者のために乾盃した...
スティーヴンスン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「ジーキル博士とハイド氏の怪事件」
...隣家の仕合せに對して乾盃を擧げるといふやうな博愛心に似たものを持つてゐるのかも知れない...
太宰治 「お伽草紙」
...欠けた茶碗を持ち無言で乾盃(かんぱい)して...
太宰治 「新釈諸国噺」
...乾盃(かんぱい)の雨を浴びるでしょう...
太宰治 「新ハムレット」
...お母さんの健康を祈って乾盃(かんぱい)した...
太宰治 「正義と微笑」
...さあ、乾盃、乾盃...
太宰治 「津軽」
...乾盃、乾盃...
太宰治 「津軽」
...君僕で呼び合いながら乾盃してもいい...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...」しゃれた乾盃の辭に答えて...
アネッテ・フォン・ドロステ=ヒュルスホフ Annette von Droste=Hulshoff 番匠谷英一訳 「ユダヤ人のブナの木」
...村の酒飲連とマメイドで乾盃してゐる時でも――たゞ...
牧野信一 「R漁場と都の酒場で」
...私は、夫婦喧嘩の仲裁をして主人を店先に伴れ出して、「青野のために――」などゝ云つて、盛んに乾盃した...
牧野信一 「競馬の日」
...「――乾盃をしようぢやないか...
牧野信一 「南風譜」
...思はぬところに友を見出したと云つて舅は初めて歓喜の声を挙げて村長の為に騒がしい乾盃を続ける……...
牧野信一 「円卓子での話」
...メイちやんのために乾盃したいのです...
牧野信一 「武者窓日記」
...乾盃インターナショナル!――と民衆は逆撃の合唱にどよめく世界資本家同盟(ブロック)の打倒...
槇村浩 「獄内にてドイツの同志を思う歌」
...大使に対し聖上の御為(おんため)に乾盃を上ぐる役を勧めたる名士よりの来状にいわく...
南方熊楠 「神社合祀に関する意見」
...タッタ一人でこのカフェーに乾盃をしに来たら...
夢野久作 「ココナットの実」
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