...私は自分がその名さえ覚えていなかったほど久しい前から忘れてしまっていた人たちのことを思い出した...
モオパッサン 秋田滋訳 「ある自殺者の手記」
...久しい間唯求めるばかりで感ずることが出來なかつた神の近接(ネーエ)を感じ得たやうな氣がして來た...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...俺は久しい間、此細路が何處に通じて居るかを知らなかつた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...久しい以前、やはり秋に来た折のこと、この店に枯木のようなお婆さんが袖無し羽織を着て、蹲(うずくま)るように坐って居たが、今はもう其の人の姿も見られない...
岩本素白 「六日月」
...随分久しい間の私の願いでございました...
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン Ludwig van Beethoven、フランツ・ゲルハルト・ヴェーゲラー Franz Gerhard Wegeler、エレオノーレ・フォン・ブロイニング Eleonore von Breuning、ロマン・ロラン Romain Rolland 片山敏彦訳 「ベートーヴェンの生涯」
...こんな親切な若い衆に出会うのは久しいこった...
江戸川乱歩 「影男」
...しかし久しい幽囚の身にとってそんな静かな散歩よりも激しい活動が望ましい...
大杉栄 「獄中消息」
...散々に自分の心を悩(なやま)した久しい古い問題です...
永井荷風 「監獄署の裏」
...久しい前からのことでありました...
中里介山 「大菩薩峠」
...世間一般の歌といふものが味もそつけもないつまらない唯事歌となり了つて既に久しい...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...この釘の折れたのは余程久しい前でなくてはならぬ...
エドガア・アルラン・ポオ Edgar Allan Poe 森林太郎訳 「病院横町の殺人犯」
...人口は久しい以前に停止してしまっていたことであろう...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...(めでたし、めでたし)(附記)――これは、久しい前に、こんな風な筋と匂ひを持つた話を書き度いと思つてメモしてして置いた草稿で、不満な点も多いし、それに各所の細部やダイアローグがまだ書いてない...
三好十郎 「おスミの持参金」
...その心の中に久しい以前から邪教をいだいていたのであるが...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...久しい仕来りの反映に過ぎなかったかも知れぬが...
柳田国男 「年中行事覚書」
...これには今一つ以前の久しい期間...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...この点にかけては久しい昔から...
柳田国男 「雪国の春」
...その古家も年久しい...
吉川英治 「新書太閤記」
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