...鉄骨造の建物の中には、中空階段が設けられているものもあります...
...中空(なかぞら)を雨の矢數(やかず)につんざきぬ...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...部屋の中空に淀(よど)んでいた煙草の煙の集りが...
梅崎春生 「風宴」
...然れども、其神話を詳に研究するときは、驟雨もしくは暴風が、その原始の天然的基礎なりしこと、尚之を認むるを得可く、其従属に多くの風雨神ありて、因羅に従って、戦に臨むや、中空に風を起し、雨を生ずるを常とす...
高木敏雄 「比較神話学」
...らちも無い空頼みしていそいで雨戸をあけると寒月皎々(こうこう)と中空に懸(かか)り...
太宰治 「新釈諸国噺」
...その中空に、円みをもって盛り上ってる峯から、煙はゆるやかに流れて、行方も分らず消え失せる...
豊島与志雄 「憑きもの」
...羊角に中空を押廻り...
中里介山 「大菩薩峠」
...再び無事にあの猛禽が中空高く舞い上り...
中里介山 「大菩薩峠」
...谷の中空に揺曳している...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...途中空知のぼんもじりより沛然たる雨で...
林芙美子 「摩周湖紀行」
...ある時刻ある朝ある時刻に中空の梢からひらひらと小さな木の葉は舞ひ落ちてゐた...
原民喜 「ある時刻」
...星は年がら年中空にあるが...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...中空たかく宙ブラリンになったまま...
久生十蘭 「魔都」
...かがやく金髪の捲毛(まきげ)とを持っていた――その頭が中空にさまよっていた...
ホーソーン Nathaniel Hawthorne 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...「中空にして」の止まりも甚だ心得がたく...
正岡子規 「人々に答ふ」
...中空に蒼白い顏を向けた...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...ぐんぐん中空にのぼつて行つた...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...風船にひつぱられて 小鳥は中空たかくのぼつていつた風船はくるめく日傘をまはし あたたかな銀の雨を降らした小鳥はむしやうにうれしくなり 力いつぱいそのすずを鳴らしたそれにしても風船にのれない重たい心――ぼくは丘のクツサンの中でじたばたするあばらに生えた青麦の芽をむしりながら...
森川義信 「春」
...広々しい野原の末の中空に...
若山牧水 「木枯紀行」
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