...不器用な性質を分け合ったんだ)「矢木さん...
梅崎春生 「狂い凧」
...蝙蝠が不器用な羽叩きをして...
薄田泣菫 「独楽園」
...不器用な手つきでそつと鼻さきを撫でまはしてゐます...
薄田淳介 「若葉の雨」
...強靱な木を不器用な一方に偏った枠組にして...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...台所で、何もせずに、ただのっそりつっ立っている姿を、私はよく見かけたものであるが、子供心にも、うすみっともなく、妙に疳(かん)にさわって、おい、お慶、日は短いのだぞ、などと大人びた、いま思っても脊筋(せすじ)の寒くなるような非道の言葉を投げつけて、それで足りずに一度はお慶をよびつけ、私の絵本の観兵式の何百人となくうようよしている兵隊、馬に乗っている者もあり、旗持っている者もあり、銃担(にな)っている者もあり、そのひとりひとりの兵隊の形を鋏(はさみ)でもって切り抜かせ、不器用なお慶は、朝から昼飯も食わず日暮頃までかかって、やっと三十人くらい、それも大将の鬚(ひげ)を片方切り落したり、銃持つ兵隊の手を、熊(くま)の手みたいに恐ろしく大きく切り抜いたり、そうしていちいち私に怒鳴られ、夏のころであった、お慶は汗かきなので、切り抜かれた兵隊たちはみんな、お慶の手の汗で、びしょびしょ濡(ぬ)れて、私は遂(つい)に癇癪(かんしゃく)をおこし、お慶を蹴(け)った...
太宰治 「黄金風景」
...様という字のこの不器用なくずしかたに...
太宰治 「猿面冠者」
...どうにも不器用なので...
太宰治 「失敗園」
...不器用な私にはとても捕獲出来ず...
太宰治 「新釈諸国噺」
...」なんという不器用な...
太宰治 「花火」
...その厚いふくれた唇が不器用な微笑を浮べてゐるのを見た...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...今日不器用な手に小石を數へつゝ...
徳冨蘆花 「熊の足跡」
...不器用な駈けっぷりで...
中里介山 「大菩薩峠」
...兎も角も不器用なお勝手仕事をひと通りすますと...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...りよの小鼻のあたりに鶴石の不器用な熱い唇が触れる...
林芙美子 「下町」
...熱心だが不器用な助手たちに階段を十ぺんも昇降させて洗面の水や石鹸やくしや鏡をもってこさせ...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...不器用なればお返事のしやうも分らず...
樋口一葉 「ゆく雲」
...不器用な娘になり切っていた...
久生十蘭 「金狼」
...ウラスマルは不器用な手でそれを弾かうとし初めたが...
松永延造 「アリア人の孤独」
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