...私は「私ども軍人には明治天皇から『世論に惑わず政治に拘らず只一途に己が本分』を尽すべきお諭(さと)しがある...
石原莞爾 「戦争史大観」
...決して狡猾な奴等の奸手段に訛されることなく請願の一途に力を協せてすすむべきであると...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...併し文太郎は唯一途に弟の體を心配して眞心籠めて話してゐるのであつた...
高濱虚子 「續俳諧師」
...それとも遙々國を出て此地に來て一途に下宿營業に苦しんだ擧句遂に此大病に取付かれたのを感慨の餘りに發した言葉であつたのか...
高濱虚子 「續俳諧師」
...おれは、友人の不名誉の病い慰めようと、一途に、それのみ思いつめ、われからすすんで病気になった...
太宰治 「創生記」
...今の笑ひ声と言ひ明らかに自分を侮辱してると彼は一途に思ひつめた...
太宰治 「地図」
...一途にそう祈る心のみが強くなって来ることでござりました」順慶はこゝで...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...ずいぶん無理な繰り合わせをしてまで一途に飛んで来るのである...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...精力を一途に集めたような...
長谷川伸 「討たせてやらぬ敵討」
...心は一途にはしりて前後をかへり見ず...
一葉 「暗夜」
...気むずかしい苦り切ッた怖(おそ)ろしい顔色をして奥坐舗(おくざしき)の障子を開けると……お勢がいるお勢が……今まで残念口惜しいと而已(のみ)一途に思詰めていた事ゆえ...
二葉亭四迷 「浮雲」
...明るく悩みなく一途に何かを見透してゐる――そんな風に円らに光つてゐるのだ...
牧野信一 「鱗雲」
...夥しい睡眠不足が一途に発して...
牧野信一 「小川の流れ」
...一途にがつかりした...
牧野信一 「お蝶の訪れ」
...大ちやん一途に興奮しないで呉れ...
牧野信一 「鶴がゐた家」
...変梃な悪友共が一途に憎くらしくなつた...
牧野信一 「夏ちかきころ」
...戀愛に對して一途に信仰憧憬し...
水上瀧太郎 「覺書」
...赤穂の者は籠城の一途に出るであろうとは...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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