...東京のものを一手に引受けていた時があった...
淡島寒月 「亡び行く江戸趣味」
...その銭(ぜに)を一手に引受(ひきう)け海外の市場に輸出し大(おおい)に儲(もう)けんとして香港(ホンコン)に送りしに...
石河幹明 「瘠我慢の説」
...大きな籠の中からとり出すのはつるのこはれた鐵瓶や錆の出たブリキ製の御飯蒸しかうやくを澤山張つた埃だらけな硝子のかけらもう日が暮れるのに家中明け放しの中でどう仕末がつくことと思はれる冷たいがらくたを一手に引受けて一々選り分け仕末する...
千家元麿 「自分は見た」
...やがて一手に集まった両方の軍勢が牡鹿城を包囲した...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...自分の口一つで一手に引受けることが何の雑作もなさそうに思えたが...
徳田秋声 「あらくれ」
...靴下の繕いは一手に引き受けている...
豊島与志雄 「蔵の二階」
...夜を徹して軍の統率を一手に収めました...
豊島与志雄 「白塔の歌」
...国家の情報を一手に集める資料をあつめる中心となることが試みられたのである...
中井正一 「巨像を彫るもの」
...ことにスミソニアンの交換事務を一手に引き受けて...
中井正一 「国会図書館の窓から」
...雲の如き群雄をことごとく一手に収攬(しゅうらん)した政治的大手腕というものは...
中里介山 「大菩薩峠」
...少し奇矯にさえ見えた伊予守忠弘が一手に引受(ひきう)けて采配を揮(ふる)っていたのです...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...他方英国にたいしては横浜の守備を一手に引受けると宣言してさらに上海から海防艦と...
服部之総 「尊攘戦略史」
...首府の掃除役を一手に引受けていた彼等は...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...領内の物産はかれらが一手に押え藩の名において不当に安い価格で買上げる...
山本周五郎 「落ち梅記」
...柳原に点灯会社ができて市中各戸の点灯を一手に請負い...
山本笑月 「明治世相百話」
...ヒラキの型の一手によってあらわされ得ると同時に...
夢野久作 「能とは何か」
...従って、その主体たる信長の感情は、(なにを、無為無策(むいむさく)に)と、前線の長陣を、焦々(じりじり)思っているかも知れないし、また日頃、秀吉にこころよからぬ周囲の者どもも、(筑前どのには、始めから荷の勝つ大役)とか、(このまま、彼一手に、お任せおきあっては)とか、さまざまな誹謗(ひぼう)も行われていることは、疑いもないことだった...
吉川英治 「新書太閤記」
...信忠卿と一手にならん」と...
吉川英治 「新書太閤記」
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