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芥川龍之介 「芥川龍之介歌集」
...向うから渡つて來る一人の人夫のゆらぎがこちらがはの銅線全體につたはつてもゐたので...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...灯台の蝋燭の灯のゆらぎに動きを齎(もたら)してあります...
上村松園 「砧」
...縦横にむちの血の川を描いた巨大なおしりと、その上に重なっているだんだら染めの大きな桃のようなおしりとが、弾力ではずみ、ゆらぎ震えて、眼前一尺の近さを通りすぎた...
江戸川乱歩 「影男」
...草かた葉さゆらぎて...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...風がとほくを過ぎるときに身體をかたくして 僕は手をたれてゐる家畜の眠りのまはりの夜のやうにかすかな響が僕を包んだ――僕にはどうしてもわからないどうしてあんなにいそぐのかそして或る時はしづかなのか風のことが窓をとざして僕は聞いてゐるさうして いつまでも聞いてゐると焔のゆらぎに 谺に 風はかなしく答へにやつて來る夜のなかでうたひつづける汚れた僕の分身...
立原道造 「夜に就て」
...しかしあのろうそくの炎の不定なゆらぎはあらゆるものの陰影に生きた脈動を与えるので...
寺田寅彦 「映画時代」
...有耶無耶の心ゆらぎて...
夏目漱石 「水底の感」
...お前が眺めてゐた庭の若竹の陽ざしのゆらぎや...
原民喜 「鎮魂歌」
...神々しい夜だ! 蠱惑的な夜だ! 闇にとざされた森は霊化したもののやうにさゆらぎもせず...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...薄暗い土間に焔がゆらぎはじめた...
牧野信一 「南風譜」
...からすの大監督(だいかんとく)はなおさらうごきもゆらぎもいたしません...
宮沢賢治 「烏の北斗七星」
...たうもろこしはだんだん数を増してもういまは列のやうに崖と線路との間にならび思はずジョバンニが窓から顔を引っ込めて向ふ側の窓を見ましたときは美しいそらの野原の地平線のはてまでその大きなたうもろこしの木がほとんどいちめんに植えられてさやさや風にゆらぎその立派なちゞれた葉のさきからはまるでひるの間にいっぱい日光を吸った金剛石のやうに露がいっぱいについて赤や緑やきらきら燃えて光ってゐるのでした...
宮沢賢治 「〔「銀河鉄道の夜」初期形一〕」
...その平穏な生活がゆらぎだした...
山本周五郎 「似而非物語」
...――あのときから気持がゆらぎだしたのだ...
山本周五郎 「日本婦道記」
...微小(みしょう)な灯(ほ)ゆらぎの中に...
吉川英治 「私本太平記」
...紙燭(ししょく)のゆらぎを袂(たもと)で庇(かば)いながら...
吉川英治 「新書太閤記」
...百目蝋燭一本のゆらぎしかない掛小屋の太平記読などを聞いていようという庶民では...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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