例文・使い方一覧でみる「ぷいと」の意味


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...すると彼女はぷいと起って...   すると彼女はぷいと起っての読み方
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「耳香水」

...お父つあんのやりやうはあくまでも旧式で、生きのいい本場ものを、それだけ高く食はせ、酒も樽やレッテルを信用せず、いちいち口喧(くちやかま)しく吟味し、自分でききざけしてから出すといつた風であつた、気にいらない客は突慳貪(つつけんどん)に追ひ立てを食はせ、買ひ出しに行つても思ふやうなねたが手に入らないと、本日売切の札を出したり、少くとも酒だけの客を取り、板場の自分はさつさと休んで金車亭の昼席へ寝ころびに行つて了ふのだ、死んで豊太郎の代になつてからも、さうした気風が残つてゐて、収支つぐなはないまでに到つたとも云へた、そんな莫迦(ばか)な商売下手はないと、おつねの父親は金を投げ出すとともに、今どきの客にそんなものを食はせたつて猫に小判みたいなもんだ、安くて見てくれさへよけれや、場ちがひもので結構、酒だつて宣伝のよくきいてゐるものなら中実(なかみ)のことなんかどうだつてかまやしない、と放言して、品川と同じ品を納れるやうになつた、彼の野心は、「たむら」を自分の店の浅草支店と改称させたかつたが、さすがそこまでは云ひ出せず、「たむら」の売れた名が客を持つてゐるなら仕方ないが、もしさうでなければ、何とか縁起のいい、ぱつとした屋号をつけるのが得だね、とだけ云つた、借りた金は、店の景気の立ち直るにつれ、それみな、俺の云ふ通りまちがひねえだらう、と恩にきせられながら、少しづつ返却してゐた、それがまたおきよの癪に触つた、くれてやつたやうな大きな顔しやがつて、今にきつと利息を取り立てに来るんだらうよとにくまれ口をきいた、まアさう云ふなよ、お前の嫁入り仕度は品川でしてくれるつてんだからと兄の豊太郎がとりなし顔で云つた、いやですよ、誰があんな田舎ばくちみたいなやつに、と口応(くちごた)へするおきよは、家の中で、おつねにぶつかつても、ぷいと横向いて、言葉一つかはさなかつた、兄嫁にしても小姑(こじうと)根性つて何ていやだらうと、眉をしかめ、お互に欠くべからざる要事があれば、豊太郎を通じて弁じるやうな仲になつてゐた...   お父つあんのやりやうはあくまでも旧式で、生きのいい本場ものを、それだけ高く食はせ、酒も樽やレッテルを信用せず、いちいち口喧しく吟味し、自分でききざけしてから出すといつた風であつた、気にいらない客は突慳貪に追ひ立てを食はせ、買ひ出しに行つても思ふやうなねたが手に入らないと、本日売切の札を出したり、少くとも酒だけの客を取り、板場の自分はさつさと休んで金車亭の昼席へ寝ころびに行つて了ふのだ、死んで豊太郎の代になつてからも、さうした気風が残つてゐて、収支つぐなはないまでに到つたとも云へた、そんな莫迦な商売下手はないと、おつねの父親は金を投げ出すとともに、今どきの客にそんなものを食はせたつて猫に小判みたいなもんだ、安くて見てくれさへよけれや、場ちがひもので結構、酒だつて宣伝のよくきいてゐるものなら中実のことなんかどうだつてかまやしない、と放言して、品川と同じ品を納れるやうになつた、彼の野心は、「たむら」を自分の店の浅草支店と改称させたかつたが、さすがそこまでは云ひ出せず、「たむら」の売れた名が客を持つてゐるなら仕方ないが、もしさうでなければ、何とか縁起のいい、ぱつとした屋号をつけるのが得だね、とだけ云つた、借りた金は、店の景気の立ち直るにつれ、それみな、俺の云ふ通りまちがひねえだらう、と恩にきせられながら、少しづつ返却してゐた、それがまたおきよの癪に触つた、くれてやつたやうな大きな顔しやがつて、今にきつと利息を取り立てに来るんだらうよとにくまれ口をきいた、まアさう云ふなよ、お前の嫁入り仕度は品川でしてくれるつてんだからと兄の豊太郎がとりなし顔で云つた、いやですよ、誰があんな田舎ばくちみたいなやつに、と口応へするおきよは、家の中で、おつねにぶつかつても、ぷいと横向いて、言葉一つかはさなかつた、兄嫁にしても小姑根性つて何ていやだらうと、眉をしかめ、お互に欠くべからざる要事があれば、豊太郎を通じて弁じるやうな仲になつてゐたの読み方
武田麟太郎 「一の酉」

...ぷいと顔をそむけた...   ぷいと顔をそむけたの読み方
太宰治 「乞食学生」

...ぷいとすがたを消してしまひました...   ぷいとすがたを消してしまひましたの読み方
土田耕平 「狐の渡」

...ぷいと横を向いてしまう...   ぷいと横を向いてしまうの読み方
豊島与志雄 「蛸の如きもの」

...彼はぷいと立ち上った...   彼はぷいと立ち上ったの読み方
豊島与志雄 「反抗」

...彼はぷいと立ち去った...   彼はぷいと立ち去ったの読み方
豊島与志雄 「反抗」

...ぷいと横面(よこつら)を吹く川風に...   ぷいと横面を吹く川風にの読み方
永井荷風 「雪の日」

...おっと気にしなさんな」と言ってフィールデンがぷいと背を向けて...   おっと気にしなさんな」と言ってフィールデンがぷいと背を向けての読み方
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」

...おれはぷいと外へ出た...   おれはぷいと外へ出たの読み方
宮沢賢治 「あけがた」

......   の読み方
山之口貘 「詩とはなにか」

...先にぷいと起って...   先にぷいと起っての読み方
吉川英治 「黒田如水」

...亭主はぷいと奥へ避けて...   亭主はぷいと奥へ避けての読み方
吉川英治 「剣難女難」

...ぷいと閣の奥へかくれ去った...   ぷいと閣の奥へかくれ去ったの読み方
吉川英治 「三国志」

...ぷいと味方の陣中へ引っ込んでしまった...   ぷいと味方の陣中へ引っ込んでしまったの読み方
吉川英治 「三国志」

...「俺だって、男だ」表の暖簾口(のれんぐち)から大手を振って出ても決して差しつかえないものを、平常(ふだん)の癖である、台所口から汚い草履を突っかけて、ぷいと外へ出た...   「俺だって、男だ」表の暖簾口から大手を振って出ても決して差しつかえないものを、平常の癖である、台所口から汚い草履を突っかけて、ぷいと外へ出たの読み方
吉川英治 「宮本武蔵」

...ぷいと大股に彼方(かなた)へ歩き出して行くのだった...   ぷいと大股に彼方へ歩き出して行くのだったの読み方
吉川英治 「宮本武蔵」

...砧(きぬた)の木槌(きづち)を下へおくと女房はぷいと起って筵(むしろ)の上へあがった...   砧の木槌を下へおくと女房はぷいと起って筵の上へあがったの読み方
吉川英治 「宮本武蔵」

「ぷいと」の書き方・書き順

いろんなフォントで「ぷいと」

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