...不図(ふと)、鳥の鳴(なく)音(ね)がする...
泉鏡花 「海の使者」
...惜しいかなある夏ふとしたことから病みつき...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...ふと左手を見ると...
種田山頭火 「行乞記」
...彼はだれにも劣らず懐(ふところ)ぐあいのよいことを示そうとした...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...その時彼はふと思い出した...
豊島与志雄 「蘇生」
...その頃はいつもでっぷりふとってまだ色艶(いろつや)のよかったルーソーの上(かみ)さんが...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...そうして自分はそのお蔭(かげ)でもって懐手(ふところで)をして遊んでいられるという訳でしょう...
夏目漱石 「道楽と職業」
...懷(ふところ)の中の小錢(こぜに)を鳴らすのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...いかにも典型的な警察官といふところがあつた...
原民喜 「壊滅の序曲」
...あんなに巧みであつたことなど思ふと...
牧野信一 「女優」
...さうかと思ふと箆を十手のやうに構へて...
牧野信一 「心象風景(続篇)」
...獰猛な顔をした男をふと思い出したが...
宮嶋資夫 「恨なき殺人」
...不図(ふと)太鼓の音が南京虫にくわれて痒(かゆ)い耳についた...
宮本百合子 「刻々」
...」といふと、男は冷笑するやうに、「いや、あの女には亭主みたいなものがゐるのです...
室生犀星 「蒼白き巣窟」
...また書いて見ようと思う事柄がふと心にうかぶと...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...「私は繰り返し考えてみた」と甲斐は静かに云った、「そして、ふと、川越侍従(松平信綱)の死去ということが頭にうかんだ」おくみがはいって来たので、甲斐は口をつぐんだ...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...刺子半纏のふところへ入れて元の場所へ戻った...
山本周五郎 「柳橋物語」
...ふと、今のようなことを聞いても、動悸がなかなかしずまらない...
吉川英治 「宮本武蔵」
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