...葉子の膝(ひざ)はふうわりとした軽い重みを覚えていた...
有島武郎 「或る女」
...その温泉の町から折曲一つ折れて奧の院參道へあらたまる釣橋の袂へ提灯がふうわりと灯も仄白んで顯はれた...
泉鏡花 「遺稿」
...ふうわりと立って...
鈴木三重吉 「湖水の女」
...穹窿(アーチ)形の天井から下っている純白紗(しゃ)のように薄い垂れ幕……ふうわりと眼も醒めんばかりの羽根蒲団(クッション)が掛けられて...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...火玉は人間の歩く位の速度でふうわりふうわりと飛んでいた...
田中貢太郎 「鬼火を追う武士」
...陰火は到る処に燃えもすればふうわりふうわりと飛びもした...
田中貢太郎 「鷲」
...ふうわりと唯水の上に置かれてでもあるやうになつてゐるそのお園の方へと急いで近寄つて行つてゐるところであつた...
田山録弥 「花束」
...おれたちヒロシマ族の網膜から消えることのないあのあさのらっかさんがふうわりと雲のかげであそんでいる...
峠三吉 「原爆詩集」
...そのまま何処かへふうわりと風に飛ばされてしまった...
豊島与志雄 「金魚」
...白い服の裾がふうわりと膝のまわりに円く大きく拡がっていた...
豊島与志雄 「好意」
...ふうわりと解いた美しい黒髪を褐色(かっしょく)の肩にたらし...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...その末を後頭部でふうわりと束ねて...
豊島与志雄 「小説中の女」
...何か淋しい引入れられるようなものが彼の心にふうわりと被さって来た...
豊島与志雄 「田原氏の犯罪」
...彼の心の上に煙のようにふうわりと投げかけられたのである...
豊島与志雄 「田原氏の犯罪」
...まるで雲のようにふうわりと而もはっきりと...
豊島与志雄 「未来の天才」
...また高い青楼(せいろう)の二階の深い積夜具(つみやぐ)の中にふうわりと埋(うず)まっているような心地もする...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...舟はふうわりと白い鴨のように水の上を辷った...
室生犀星 「みずうみ」
...今多く結つて居る髷(まげ)は毛を小(ちひさ)く分けて指の先でふうわりと一寸程の高さの輪に巻いてピンを横に差して押さへた...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
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