...友達はもう泥濘(ぬかるみ)の事など思つてゐられなかつた...
薄田泣菫 「茶話」
...花見小路の灯の下のぬかるみの中に立って...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...雪解けのぬかるみを難儀しながら戸山が原にたどりついて...
太宰治 「火の鳥」
...どこかで三味を弾いてる水兵さんがならんでくる葉ぼたん畑今年のお正月もお隣りのラヂオひそかに蓄音機かけてしぐれるけふも返事が来ないしぐれもやう・ひとり住んで捨てる物なし二階ずまゐのやすけさのお粥が出来たお正月もすんで葉ぼたんの雨となつてさん/″\降りつめられてひとりぬかるみふみゆくゆくところがない・重いもの負うて夜道を戻つて来た・戻れば水仙咲ききつてゐる今夜は途上でうれしい事があつた...
種田山頭火 「行乞記」
...また降りだしてひとり・ぬかるみ...
種田山頭火 「行乞記」
...いやな手紙をだしてきたぬかるみ・あたたかし火を焚いて古人をおもふ・芥うかべて寒の水の澄まうとする雲かげ・寒い朝の土をもりあげてもぐらもち一月十七日けさはゆつくり朝寝した...
種田山頭火 「其中日記」
...電車線路のすぐ脇の泥濘(ぬかるみ)の上に...
寺田寅彦 「鑢屑」
...下のほうに住居があるやつさ……怪しい商売の家なのさ……あたりはひどいぬかるみでね……ひまわりの殻だの...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...泥濘(ぬかるみ)...
中島敦 「光と風と夢」
...足の前に泥濘(ぬかるみ)があった...
夏目漱石 「三四郎」
...ぬかるみへ狭い板が敷いてあるのと...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...ヘタヘタと綿のように泥濘(ぬかるみ)へ坐ってしまいます...
野村胡堂 「芳年写生帖」
...街灯のしたの音をたてて雨に打たれている泥濘(ぬかるみ)をみつめていた...
山川方夫 「演技の果て」
...霜溶けのぬかるみになった...
山本周五郎 「風流太平記」
...ぬかるみへ脚を入れたりして...
吉川英治 「三国志」
...遅々たる牛車(ぎっしゃ)で、内裏(だいり)から退がって来るには、ぬかるみ、石コロ道、秋草しげき田舎道、さんざんかかる...
吉川英治 「私本太平記」
...猿坂などの泥土が敵味方の血のぬかるみとならない日はない...
吉川英治 「私本太平記」
...もう泥濘(ぬかるみ)は...
吉川英治 「平の将門」
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