...それで墨をすらしても荒々しいすりかたをするのでキメが荒れてなめらかな墨汁が出来ない...
上村松園 「三人の師」
...月をあさる花そのこゑはなめらかな砂のうへをはしる水貝(みづがひ)のささやき...
大手拓次 「藍色の蟇」
...まつしろい卵のはだのなめらかなかがやき...
大手拓次 「藍色の蟇」
...黄色い接吻もう わすれてしまつた葉かげのしげりにひそんでゐるなめらかなかげをのぞかう...
大手拓次 「藍色の蟇」
...その色青みありて黒く甚だなめらかなり...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...しかしなめらかな毛髪や顔や肉体の輪郭を基調とした線の音楽としてのほとんど唯一の形式は...
寺田寅彦 「浮世絵の曲線」
...そうしてなめらかな泥汁にぬれた土の肌(はだ)も見る見る生き生きとした光沢を帯びて来るのである...
寺田寅彦 「空想日録」
...おそらく経験のない蝋(ろう)のなめらかな表面には八本の足でも行き悩んでいるようであった...
寺田寅彦 「小浅間」
...酒よりもなめらかなり...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...年をとつてゐる蝶子の方がはずんだやうななめらかな肌をしてゐた...
林芙美子 「うき草」
...蓋の板は、磨きをかけて、黒っぽい、なめらかな、ゆたかな美しさを出し、そのまん中に、額(ひたい)に花の冠を巻いたその顔があるだけで、ほかに細工はしてありませんでした...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...なめらかな小石のうえを流れてゆく...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...見るからに温かさうな手ざはりのなめらかな一枚の襦袢が...
室生犀星 「蒼白き巣窟」
...なめらかな言葉で言った...
室生犀星 「性に眼覚める頃」
...たとえば蘭の葉のごとくにして表なめらかなのが...
柳田国男 「雪国の春」
...教室の大きなガラス窓に明るいなめらかな陽があたっている...
山川方夫 「その一年」
...失礼ですが」なめらかな都会ふうの男の声がいった...
山川方夫 「箱の中のあなた」
...なめらかな木肌の色のうす赤い百日紅ばかりが唯だ一面に矗々と伸び茂っている所もあった...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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