...これには双鶴館のお内儀(かみ)も驚きくさるだろうて……」会社の辞令ですっかり倉地の心持ちをどん底(ぞこ)から感じ得た葉子は...
有島武郎 「或る女」
...若しも同氏が腹のどん底から婦人側に対して充分な尊敬と同情とを寄せ得らるゝならば何故また私たち日本婦人としての一番手近かな痛切な問題に対して考へてゐる者に向つて理解を有せられないのだらう...
伊藤野枝 「最近の感想」
...堕ちる体ならあの程度まで思いきってどん底まで堕ちてみたいというような...
伊藤野枝 「出奔」
...今やエミリーは悲しみのどん底にあって...
海野十三 「地球発狂事件」
...貧乏のどん底であったが...
田中貢太郎 「商売の繁昌する家」
...呑めや唄えで下界のどん底に止まる...
寺田寅彦 「変った話」
...平屋建の私の家だけが穴窪のやうなどん底に埋れてゐた...
徳田秋聲 「余震の一夜」
...彼の魂のうちにはいかなる事が起こったのであったか?七 絶望のどん底さて彼の魂のうちにいかなることが起こったかを述べてみよう...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...(発表誌不詳 『どん底で歌う』を底本)...
根岸正吉 「御国のために」
...人間の心のどん底からにじみ出た恐ろしい深酷なセンチメンタリズムとがある...
萩原朔太郎 「月に吠える」
...殆んど全市を疑惑のどん底へ突き落とすに至るまで...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...いきなり魂のどん底から揺すぶられるような強い愛を感じたことはありませんでした...
平林初之輔 「華やかな罪過」
...自分は暗黒のどん底に墜ち...
福士幸次郎 「太陽の子」
...男でも女でも無一物のどん底に陷(おちい)つたとき...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...十二階上の窓から朝になり小尺一十二階目からどん底見下ろされ十九樽日曜のチン屋で夫婦かけ向ひ夜刃郎連も連なり米久で無事秀耳十二階のガラス窓の一つ一つへさし当てられる朝日の光りの美しさを...
正岡容 「大正東京錦絵」
...中腹からどん底までは瞬(またた)く間である...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...非常などん底には...
吉川英治 「新書太閤記」
...濁世(じょくせ)のどん底とはいえ...
吉川英治 「新・水滸伝」
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