...殆んど夢路たどる思ひである...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...わたしちょっと……」文代の視線をたどると...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...朱の揺椅子岡をのぼる人よ、野をたどる人よ、さてはまた、とびらをとぼとぼとたたく人よ春のひかりがゆれてくるではないか...
大手拓次 「藍色の蟇」
...跫足しのばせてたどる行手の黒き影に...
大町桂月 「月譜」
...一緒にたのしく家路をたどる事も...
太宰治 「ヴィヨンの妻」
...おなじ道をたどるもののありがたさ...
種田山頭火 「旅日記」
...偶然のみ支配する宇宙ではエントロピーは無際限に増大して死滅への道をたどる...
寺田寅彦 「ルクレチウスと科学」
...この世の道をたどるとは思えない足どりで...
中里介山 「大菩薩峠」
...今までは、夢であったり、うつつであったり、特におでん燗酒(かんざけ)のせいであったり、茶碗酒の勢いであったりして、夢中、夢をたどる中に、猫を一匹犠牲に上げてしまったことは、やはり半酔半眠のうちに記憶をとどめているが、人間がまともにぶつかって来た時には、真実の現在にかえらないわけにはゆかない...
中里介山 「大菩薩峠」
...いためる心山峽(はざま)たどる...
萩原朔太郎 「巡禮紀行」
...身を無いものにして闇(やみ)をたどる娘よりも...
樋口一葉 「ゆく雲」
...「これはどうしても自分だけの怪し気な記憶をたどるより他は道がなさゝうだ...
牧野信一 「鱗雲」
...この頂を丁度巨大な擂鉢(すりばち)のふちをたどるように半周して...
牧野信一 「ゼーロン」
...その合唱をかたどるかのやうな嘲笑的な面もちで煙りを吐いてゐた...
牧野信一 「ゾイラス」
...彼は前夜の夢路をたどるもののごとく心細く歩きたるが...
宮崎湖処子 「空屋」
...ほそい露地をたどると...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
...大体、古典の戦記物なる物では、たたかいの奇略、一騎打のさま、筆を惜しまず、つぶさな描写はこころみられているが、これを絵画的でなく、理念でたどると、しょせん現代人にはウ呑みにできかねる...
吉川英治 「私本太平記」
...平家も哀史一路をたどるのではありますが...
吉川英治 「随筆 新平家」
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