...その時分の島田はソリャアでれでれして尻(しり)が腐ってしまうンだからカラ始末に行かなかった」と昔を憶出(おもいだ)して塚原老人はカラカラと笑った...
内田魯庵 「三十年前の島田沼南」
...ちょうどその時分...
橘外男 「グリュックスブルグ王室異聞」
...その時分は、三流四流の小さな銅山だったということですけれど、結婚して一心に祖父を助けて、二十年ばかりのうちに父の努力一つで、銅山は採量が増して、今ではユーゴ国内で一、二を争う産出額を持つようになりましたの...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...その時分から彼の敬神の考(かんがえ)は非常に突きつめたものになっていた...
田中貢太郎 「神仙河野久」
...その時分の女学校云うたら今みたいにやかましいことあれへなんだよってに...
谷崎潤一郎 「細雪」
...その時分から母親のおりんは嫁が面白くないと云つて...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...その時分もさうでした...
田山録弥 「百日紅」
...然しその時分の役人になるといふのは...
塚原蓼洲 「兵馬倥偬の人」
...もしその時分に死んでいたら...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...その時分、踊子たちの話によると、家もあった、おかみさんもあった...
永井荷風 「草紅葉」
...その時分、締めきった障子の外で、「おばさん」「はいはい」「花を持って来たよ、これをおばさんの店で売るといいや、院代(いんだい)さんにことわってうろ抜いて来たんだよ」内では見えないが、障子の外に立ってこういいながら、胸一ぱいに秋草を抱え込んでいるのは、宇治山田の米友であります...
中里介山 「大菩薩峠」
...薩摩屋敷の中では、一群の豪傑連が、その時分、額(ひたい)を鳩(あつ)めて、江戸城へ火をつけることの相談です...
中里介山 「大菩薩峠」
...その時分、舞台では海土蔵の弁慶がますます発揮し、富樫の施物(せもつ)を受取って、一同この関を通り抜けようとする...
中里介山 「大菩薩峠」
...ちょうどその日のその時分は...
中里介山 「大菩薩峠」
...その時分にはちょうど旧の正月が来るので...
夏目漱石 「門」
...これさえ貼っておけば大丈夫だと云ってね」「君はその時分からごまかす事に妙を得ていたんだね」「……すると独仙君はああ云う好人物だから...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...その時分には、一般の人達が使う眼鏡は出来ていなかったが、王様達はもうかけていました...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...その時分に高麗人(こまうど)が来朝した中に...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
便利!手書き漢字入力検索
