...僕はその実物を見たのだ...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...わたしが味わってみるとその実はまだ野生的な...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...それは庭の藤棚(ふじだな)の藤豆(ふじまめ)がはねてその実の一つが飛んで来たのであった...
寺田寅彦 「藤の実」
...その実行において...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...その実質から云って田辺哲学に次ぐものを持っている...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...その実行が間断なく二...
永井荷風 「西瓜」
...それを笑ってしまってから七兵衛が、「ところで、あんまり、のろくさい旅ですから、何か一つ、いたずらをして上げようと思って、すきをねらってみるにはみましたが、すきがありそうで、その実、少しもすきがないのには驚きましたよ」「ふん、お前の眼で見てすきが無いんじゃ、やっぱりすきが無いんだろう、悪いことをする奴には、油断もすきもありゃしない」七兵衛はそれを打消すように、「なあに、その西郷どんというのは、あけっぱなしのすきだらけでしたが、そばに附いているのに物すごいのがいました、うっかり手出しをしようものなら、あいつに斬られてしまいます――それは西郷のお側(そば)去らずで、中村半次郎という男だということをあとで聞きました」中村半次郎は後の桐野利秋(きりのとしあき)であります...
中里介山 「大菩薩峠」
...その実どこか似通った所のあるこの腹違(はらちがい)の姉の前に...
夏目漱石 「道草」
...その実は野々宮某という女友達の嫉妬(しっと)から言触らされたのを知らなかったのである...
長谷川時雨 「樋口一葉」
...その実は子を愛するを知て子を愛するゆえんの道を知らざる者というべし...
福沢諭吉 「中津留別の書」
...二十一歳とは云(い)いながらその実は十九歳余り...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...親しくその実父の境涯行状を聞知するに及んで...
正岡容 「下谷練塀小路」
...ヴァニティはいわばその実体に従って考えると虚無である...
三木清 「人生論ノート」
...その実質がやや真に迫ってつかまれて来たのは...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...その実は暗に階級的真理がすなわち普遍的真理なのだという論理に立っているのである...
矢部貞治 「政治学入門」
...その実力を知らず...
与謝野晶子 「階級闘争の彼方へ」
...その実現を考えておる...
吉川英治 「新書太閤記」
...その実証まで突きつけられて...
吉川英治 「松のや露八」
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