...渡瀬はしたり顔に一度首をかしげると...
有島武郎 「星座」
...聴水はしたり顔にて...
巌谷小波 「こがね丸」
...厭世だの自暴自棄だの或いは深い諦観だのとしたり顔して囁いてゐたひともございましたが...
太宰治 「右大臣実朝」
...したり顔の批判を与えるかも知れないが...
太宰治 「織田君の死」
...したり顔して教える苦労人が多いけれども...
太宰治 「チャンス」
...したり顔に腕組みなんかしている奴は...
太宰治 「鉄面皮」
...と、森さんが、したり顔で、「ああ、それで解(わか)った...
田中英光 「オリンポスの果実」
...手曳きをする時佐助は左の手を春琴の肩(かた)の高さに捧(ささ)げて掌を上に向けそれへ彼女の右の掌を受けるのであったが春琴には佐助というものが一つの掌に過ぎないようであったたまたま用をさせる時にもしぐさで示したり顔をしかめてみせたり謎(なぞ)をかけるようにひとりごとを洩(も)らしたりしてどうせよこうせよとはっきり意志を云い現わすことはなく...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...もう二十年も前にドイツの何某が試みて失敗したものだよ」といったようなことをしたり顔に云って他人の真面目なそうして実際はかなり有望な独創的研究をあたまからけなしつけるようないわゆる大家も決して珍しくはない...
寺田寅彦 「変った話」
...二の間違いを見付けてそれをさもしたり顔に蔭で云いふらすのなどもその類であるかもしれない...
寺田寅彦 「徒然草の鑑賞」
...グッと自分の口中へ入れて見せてのしたり顔...
中里介山 「大菩薩峠」
...当時の様を想像して見てしたり顔に...
夏目漱石 「草枕」
...そんなわけですよ」八五郎は少ししたり顔でした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...この鑑定に間違いはあるめえ」朱房の源吉は本当にしたり顔でした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...したり顔で偉らそうな口をきいたが...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...忍剣(にんけん)はしたり顔だが...
吉川英治 「神州天馬侠」
...伊織はしたり顔に答える...
吉川英治 「宮本武蔵」
...そして柳生様のお邸にいる木村助九郎様からここに、御返事をもらって来ました」懐(ふところ)の奥のほうから、返書の一通を出して、したり顔をした...
吉川英治 「宮本武蔵」
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