...空いと澄みて、一むらの雲なく、夕つ方より東のかたを打ながめてあれば、しばしして山ぎは少しあかり、次第に光しげく、今少しすれば、大きやかなる、少しく赤みかゝりたる月さし昇る...
上田敏 「月」
...晝はいと人しげく...
大槻文彦 「ことばのうみのおくがき」
...後年幕府追討のはかりごとにやぶれさせ給い隠岐(おき)のしまに十九年のうきとしつきをお送りなされて波のおと風のひびきにありし日のえいがをしのんでいらしった時代にももっともしげく御胸の中を往来(ゆきき)したものはこの附近の山容水色とここの御殿でおすごしになった花やかな御遊(ぎょゆう)のかずかずではなかったであろうか...
谷崎潤一郎 「蘆刈」
...誰か日本の政(まつりごと)を見むものぞ?」大政(おほまつりごと)しげくして...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
......
長塚節 「長塚節歌集 下」
...それからは『回想の寺田寅彦』にある間崎氏や竹崎氏への訪問がますますしげくなる...
中谷宇吉郎 「『団栗』のことなど」
...あれは何と云う山だろうと傍(そば)にいる大重君(おおしげくん)に尋ねたら...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
......
野口雨情 「極楽とんぼ」
...ああ 露しげくしつとりとぬれた猫柳 夜風のなかに動いてゐます...
萩原朔太郎 「青猫」
...しだいに数しげくくり返されるようになったそれと反対に手をつけていない場合には...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「変身」
...こおろぎの声のしげくなるまで...
水上滝太郎 「果樹」
...蟲の音がしげくなつた...
水上瀧太郎 「山を想ふ」
...これまで足しげく訪れなかったために...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...砂利はこびの人夫たちの出入りがしげくて辺りの様子がなにかざわついている...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...川面には兵舟の往来がしげく...
吉川英治 「私本太平記」
...権六勝家は足しげく...
吉川英治 「新書太閤記」
...鶯(うぐいす)の音がしげく聞える...
吉川英治 「新書太閤記」
...あたりの虫の音がまたしげく聞かれる程...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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