...屋根の上の騒ぎも段々遠ざかり、階下の老婆はどうしたのか姿を見せず、そのさ中に、異様な静寂が来た...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...雪ふりしきる厳冬(まふゆ)のさ中に...
高神覚昇 「般若心経講義」
...アテナイは当時経済的困難と政治的動揺とのさ中にあった...
戸坂潤 「科学論」
...思想的混乱――アメリカニズムとボルセヴィズムの無批判な吸収――のさ中にあって...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...戦いのさ中に嘆いたように...
中井正一 「図書館法ついに通過せり」
...あの戦争のさ中、或る兵器を造っている人が次のような面白いことをいった...
中井正一 「図書館法の成立」
...今でも吸ふのであつたなら!昔青波(せいは)の限りなき光のさ中に顕れ給ひ浪かをる御神体...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...燃えるが如き真心とのさ中に抱かれ...
長與善郎 「青銅の基督」
...最近の諸種の事件のさ中にまき込まれ...
火野葦平 「糞尿譚」
...季節は秋のさ中であった...
本庄陸男 「石狩川」
...冬のさ中に出て行くのだけはおよし」わたしの新しい家庭の場所はグラシエール...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...こんなさ中に握り飯を貰って...
三好十郎 「樹氷」
...……それからますますひどくなってくる空襲のさ中をまた市川へ行ってみたり...
三好十郎 「樹氷」
...悉(ことごと)くその法界のさ中に活きているのである...
柳宗悦 「民藝四十年」
...その瞬間にバックが跳びこんでいた、そして百五十間も泳いでいつて、狂瀾のさ中で、ソーントンにおいついた...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...ちょうどそのさ中に...
夢野久作 「少女地獄」
...信雄のずさ中川勘右衛門を遣(つか)はし...
吉川英治 「新書太閤記」
...「どういたした?」「へい……暑さ中(あた)りで」「苦しいのか」「少し落ちつきましたが……まだこう吐きそうなんで」「薬をやろう」印籠を割って...
吉川英治 「宮本武蔵」
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