...野郎の面前でガス焜炉(こんろ)へ掛けてグツグツと煮たて始めたが...
橘外男 「葛根湯」
...クリスチャン五世の吸物(スウプ)皿も、公爵夫人の便器も大学生の肌着も、どこかの会堂から盗み出されたらしい緑いろの塗りの剥げた木製の燭台も、貧民窟からさえ払い下げになった底のとれた水差しも、兵卒の肩章も、石油こんろも、大椅子も、寝台掛けもみんな同じ強さの愛着でレクトル・エケクランツを惹くとみえて、そこでは、それらのすべてがめいめい過去の地位を自慢して大声に話しあっていた...
谷譲次 「踊る地平線」
...葉牡丹(はぼたん)のように重なった葉巻の灰の層をどさりと焜炉(こんろ)の水に落した...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...もう一度このへんの雪線が少しばかり低下して崑崙(こんろん)の氷河が発達すると...
寺田寅彦 「ロプ・ノールその他」
...こんよりと底澄みのしたきめの細かいその果汁はさながら崑崙(こんろん)の玉を溶かしたかのようにみえる...
中勘助 「胆石」
...君聞かずや胡笳(こか)の声最も悲しきを紫髯緑眼(しぜんりよくがん)の胡人吹くこれを吹いて一曲なほ未だ終らざるに愁殺す楼蘭征戍(ろうらんせいじゆ)の児涼秋八月蕭関(せうかん)の道北風吹き断つ天山の草崑崙山(こんろんさん)の南...
中里介山 「大菩薩峠」
...黒漆(こくしつ)の崑崙夜裡(こんろんやり)に走るということの如く...
中里介山 「大菩薩峠」
...焜炉(こんろ)を煽(あお)って何物をか煎じつつあるその男は...
中里介山 「大菩薩峠」
...黒漆崑崙夜裡(こくしつこんろんやり)に走るとか...
中里介山 「大菩薩峠」
...青い灯は焜炉(こんろ)に焚いたたどんの焔であった...
平山蘆江 「怪談」
...そこいらには鍋だの焜炉(こんろ)だの豚の骨だの肉だのが一面に散らばっております...
夢野久作 「豚吉とヒョロ子」
...小さい餉台の上に赭い素焼の焜炉(こんろ)があり...
宮本百合子 「一太と母」
...もしも焜炉(こんろ)や七厘でそれだけの火気を使ったら五...
村井弦斎 「食道楽」
...屋外に焜炉(こんろ)を置いて...
柳宗悦 「全羅紀行」
...たとえば焜炉(こんろ)の中じきりの網様の底を...
柳田國男 「食料名彙」
...石焜炉(いしこんろ)をハタハタたたく団扇(うちわ)の風に...
吉川英治 「江戸三国志」
...伊藤仁斎や山井崑崙(こんろん)などの...
和辻哲郎 「孔子」
...崑崙(こんろん)国はコーチンチャイナ(仏領インドシナ)のある国を意味し...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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