...その永(なが)い間(あいだ)に今日(きょう)ほど肩身(かたみ)が広(ひろ)く感(かん)じられることはただの一度(ど)もございませぬ...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...きょうこっちから出かけたからっていうようにってね」車夫はきょときょとと改札と葉子とをかたみがわりに見やりながら...
有島武郎 「或る女」
...渡瀬は今日もまた新井田氏と罫紙(けいし)とをかたみ代りに見やりながら続けた...
有島武郎 「星座」
...かたみの手箱(てばこ)その朝...
海野十三 「爆薬の花籠」
...日(ひ)のかたみ...
薄田淳介 「白羊宮」
...金色の鹿のかたみの毛皮で...
豊島与志雄 「銀の笛と金の毛皮」
...聲と 色と 物の音(ね)と かたみに答う...
豊島与志雄 「現代小説展望」
...竜之助は蒲団(ふとん)の下に敷いて寝ていた白鞘物(しらさやもの)の一刀――殺されたという女が記念(かたみ)にくれた――それを取り出して膝へ引寄せました...
中里介山 「大菩薩峠」
...生存競争の記念(かたみ)である...
夏目漱石 「それから」
...この凹んだ影の上に白く輝いていた友達とゆうものは女の同志にもらった可愛いゝM・ボタンのかたみのように何となつかしいものだろう僕は小さいテリヤのように病み(こゝでは弱った心臓の上を弾き台のように行進する澄んだ血の混濁さがありそして毒の沼の中で...
槇村浩 「青春」
...2935それは記念(かたみ)に残すのに...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...その時までの記章(かたみ)にはおれが秘蔵のこの匕首(これにはおれの精神(たましい)もこもるわ)匕首を残せば和女もこれで煩悩(ぼんのう)の羈(きずな)をばのう……なみだは無益(むやく)ぞ』と日ごろからこの身はわれながら雄々しくしているに...
山田美妙 「武蔵野」
...母上のおかたみを見てとりみだしたのでございます...
山本周五郎 「日本婦道記」
...遺物(かたみ)として貴様にくれてやるから...
吉川英治 「江戸三国志」
...お遺物(かたみ)を持ち参りました」と...
吉川英治 「新書太閤記」
...乳母の遺物(かたみ)と思って可愛がっている...
吉川英治 「平の将門」
...このままにしておきますか」「浪々して以来の置物(かたみ)...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...遺物(かたみ)の巾着(きんちゃく)を預けてあるんだもの...
吉川英治 「宮本武蔵」
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