...」黒い前髪、白い顔が這うばかり低く出たのを、蛇体と眉も顰(ひそ)めたまわず、目金越(めがねごし)の睫(まつげ)の皺が、日南(ひな)にとろりと些(ち)と伸びて、「ああ、お札はの、御随意にの預かっしゃってようござるよ...
泉鏡花 「遺稿」
...そのお札には、“四月三日祈願”という具合に、一つ一つ日附が書いてあった...
海野十三 「未来の地下戦車長」
...お札や宝石などをぬすんだやつは...
江戸川乱歩 「鉄人Q」
...お札の他にお守を隠しておいてくれと云われているので...
田中貢太郎 「円朝の牡丹燈籠」
...まだ今晩もお札が剥れておりませんから...
田中貢太郎 「円朝の牡丹燈籠」
...自分は今このあたりのお札所のおまいりをすませて...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...あらたかな神仏のお札であります...
中里介山 「大菩薩峠」
...見廻したといっても、さして広くもなんともない堂内のことですから、そこには、いつ、誰がするともなく、たくさんの絵馬(えま)が納められてあったり、達磨様(だるまさま)の古いのや、昨年来の御幣(ごへい)や、神々のお札や、髪の毛の切ったのが髢(かもじ)なりに結えられてあったりするだけのものでしたが、そのなかでただ一つ、異様にお松の眼についたものがあります...
中里介山 「大菩薩峠」
...貸金の証文、鍵(かぎ)類、お札のいれたの、銀貨の入れたの、銅貨の入れたの、穴のあいたビタ銭のまであった...
長谷川時雨 「テンコツさん一家」
...お札やお米を受ける所もある...
平出修 「二黒の巳」
...お札の外に御供米が四五粒包まれてゐた...
正宗白鳥 「母と子」
...「大般若(だいはんにや)のお札といつて...
宮原晃一郎 「豆小僧の冒険」
...指の先まで鼓動が伝わって来る様で旅費のお札をくる時意くじなくブルブルとした...
宮本百合子 「悲しめる心」
...これは群集心理を研究する人々が好主題としているものであるが、お札が降ると、町じゅうが「ええじゃないか踊」を踊るのである...
柳田国男 「故郷七十年」
...播磨(はりま)神崎(かんざき)郡長谷村大字栃原字フドノ阿波海部(かいふ)郡中木頭(なかきとう)村大字府殿同 那賀郡沢谷村大字掛盤字苻殿野同名西(みょうざい)郡上分上山(かみぶんかみやま)村字苻殿フとは今のお札のことである...
柳田國男 「地名の研究」
...君子は四国巡拝のお札が...
山本禾太郎 「抱茗荷の説」
...二人は母が金のお札を飲んで死んだものと思っていたに違いない...
山本禾太郎 「抱茗荷の説」
...また岳廟のお札売りか...
吉川英治 「新・水滸伝」
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