...うつろなる此ふみ...
伊良子清白 「孔雀船」
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伊良子清白 「孔雀船」
...かれは明智のピストルと、警官隊のすがたに、おびえて、だんだん、あとじさりをし、いまは、黄金の大どくろの口のへんに、もたれかかって、肩で息をしながら、うつろな目で、こちらを見つめていました...
江戸川乱歩 「怪奇四十面相」
...私の霊が入って行く――」安子はうつろな眼をして...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「魔性の女」
...うつろな眼で自分の肩を見おろしながら言った...
ディッケンズ Charles Dickens 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...うつろな眠りから醒(さ)めると...
徳永直 「冬枯れ」
...うつろな耳で、それでも彼は庭のどこからか聞こえてくる一匹の蝉(せみ)の声に耳をすましているようにみえた...
中島敦 「李陵」
...またごほんと云ううつろな咳(せき)を一つした...
夏目漱石 「野分」
...その声を、深い、うつろな、こわばった、遠い、この世のものとは思われぬ魔物のような、無形の、――とでも形容すべきでしょうか? 何と言ったらいいでしょうか? それはわたくしの経験の最後のものでした...
西尾正 「墓場」
...彼はうつろな椀のまわりに...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...其方(そち)一人がうつろな心で戯(たわ)けながらに世を渡ったのじゃという事をしかと胸に覚えるが好(よ)い...
ホフマンスタアル Hugo von Hofmannsthal 森鴎外訳 「痴人と死と」
...彼女がうつろな氣持で見つつある風景や...
堀辰雄 「ヴェランダにて」
...やがて真っ暗な底からうつろな叫び声が聞え...
W・W・ジェイコブズ 森郁夫訳 「井戸」
...あの髑髏のうつろな目の穴へも...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...云ってくれたんです」おふみはうつろな...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...うつろな眸が、この意外な人間の姿を、眼に見ても信じられないのであった...
吉川英治 「篝火の女」
...うつろな眸が三名の将を仰(あお)に見た...
吉川英治 「私本太平記」
...眼がうつろなのだった...
吉川英治 「宮本武蔵」
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