...陰欝(いんうつ)な空気が見るまにうすらぐような気がした...
伊藤左千夫 「老獣医」
...吉良方の警戒の眼もうすらぐ……という内蔵助の深謀がそこに働いたのである...
上村松園 「軽女」
...やっと腰の痛みがうすらぐと...
江戸川乱歩 「怪人二十面相」
...スリルがうすらぐからよ...
江戸川乱歩 「断崖」
...あるときは ややうすらぐやうにおもふけれど...
大手拓次 「藍色の蟇」
...度を過ぎた同情も自らうすらぐであろうし...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...△慾望がうすらぐといふことが――具体的にいへば...
種田山頭火 「其中日記」
...沈欝気分やゝうすらぐ...
種田山頭火 「其中日記」
...霧がうすらぐにつれて前面の山のよさがあらわれる...
種田山頭火 「四国遍路日記」
...茂子に実子ができれば継子である正雄に対する愛がうすらぐとでも考へたものだらう...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...彼の顔から苦痛の色がうすらぐと夫婦は涙ぐんだ眼でうれしそうにうなずきあうのだった...
久生十蘭 「黒い手帳」
...夜光虫も港口へ近づくにつれて、光がうすらぐ...
火野葦平 「花と龍」
...食糧を貸せとはどこまで予を与(くみ)しやすしと思っているのか底の知れぬ横着者ではある」「……丞相」郭嘉は彼の激色がうすらぐのを待って静かにいった...
吉川英治 「三国志」
...そのおもなる隊には、伊達(だて)、南部、結城などの大族があり、やがて白河を越え、雪もうすらぐと、上野(こうずけ)地方から新田与党(よとう)の参陣もみえて、兵は五千余騎に達していた...
吉川英治 「私本太平記」
...火事の煙がうすらぐと共に...
吉川英治 「親鸞」
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