...あのうつくしい王子のことをわすれることはできませんし...
ハンス・クリスティアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 楠山正雄訳 「人魚のひいさま」
...あのうち重(かさ)なれる晶光七天(しやうくわうしちてん)を眺むるのみ...
ポオル・クロオデル Paul Claudel 上田敏訳 「頌歌」
...班長、もし、それがうそだったら、私は班長に――」「班長に、なんだと」「ええ、あのう班長に、私がお守にしているビクトリヤ女皇のついている金貨をあげますよ」「おおあの金貨か...
海野十三 「浮かぶ飛行島」
...あのうつくしい大きい花籠を...
海野十三 「爆薬の花籠」
...わしは、こうなると何でもかでも、気になってしようがない」と、団長がうながせば、スミ枝は、「あのう、御面会なのよ、房枝さんに」「なんじゃ、面会じゃ...
海野十三 「爆薬の花籠」
...「何せ雪姉ちゃんの慌て方云うたらないねん、あんじょう断り云うたらええのんに、あのう、あのう、云うてウロウロしてるねんもん」「雪子ちゃんそんな時にてんとあかんねんわ...
谷崎潤一郎 「細雪」
...「あのうな、南禅寺へ電話をかけておくれでないか、―――二人で行くから、静かな座敷を取っておいてくれるように」「お二人さんでおいきやすの?」「折角腕によりをかけたんだろうから、お客を残らず浚(さら)って行っちゃあ気の毒だと思ってな」「そしたら残っておいやすお方が気の毒やおへんか、いっそのことみんなでおいきやすな」「御馳走(ちそう)は何が出来るんだい?」「なにもおへんえ」「甘子(あまご)はどうした?」「空揚げにしょう思(おも)てますけど、………」「それから?」「若鮎(わかあゆ)の塩焼」「それから?」「牛蒡(ごぼう)のしらあえ」「まあ、要さん、肴(さかな)が悪いが、ゆっくり飲んでいて貰いましょう」「貧乏鬮(くじ)お引きやしたなあ」「なあに、板前が瓢亭以上ですから、たんと御馳走になりますよ」「じゃあ、おい、着物を出しといとくれ」そう云って老人は二階へ上った...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...それからあのう、先度(せんど)のことはみんな自分が阿呆(あほ)だしてんよって、誰恨んだり怒ったりすることあれしませんけど、あんたも今更わたしのこと『姉ちゃん』やなんていわんといて頂戴...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...それに極まり悪いいうても初めの日イだけで、馴(な)れてみましたら女子衆(おなごしゅ)やかいも心得てて、帰りがおそなった時やらは、家の方い電話かけて褄目(つまめ)合うようにしてくれますし、……そんな訳で、しまいには別々に出かけて行って彼処(あそこ)から電話で呼び出したり、何ぞ急用出来た時にはお梅どんから知らしてもろたり、……ま、それもよろしいのんですけど、光子さんの家ではお梅どんだけやのうて、お母さんも、外の女子衆も、みんながそこの家の電話番号知ってるらしいて、ときどき私や光子さんにかかって来ることありますのんで、何ぞ家の方ええように欺(だま)したあるに違いない思てたのんですが、或る日一人で先行(い)て待ってたあいだに、「へえ、そうだす、……へえ、いいえ、あのう、さっきから待っておりますけど、まだ来やはれしまへん...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...「あのう、笹井へ往診がございますが」「笹井?――御隠居さんが云つたのかい」それは正文にかゝりつけの患家だつた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...「お母さん、あのう……...
新美南吉 「良寛物語 手毬と鉢の子」
...あのうぬぼれ小男編集長は鵜呑みにしました...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...「あのう――白岡(しらおか)はまだよっぽど先でござんしょうか」「まだ四ツ五ツ先ですよ」「大宮からよっぽど先でござんしょうか」「大宮から蓮田...
宮本百合子 「一隅」
...なんしにね?」スミ「あのう……」赤くなつて返事出来ぬ...
三好十郎 「おスミの持参金」
...こんで多過ぎるときてるからね! ヘヘヘ!治子 (貴島に)……あのう...
三好十郎 「その人を知らず」
...「あのう、こんなことをお訊(たず)ねしては、失礼かもしれませんが、もしや貴方は、……あの繁二郎さんと仰(おっ)しゃるのではございませんか」彼はどきりとする...
山本周五郎 「夕靄の中」
...「あのう、ちょっと、」と母は呼びとめた...
横光利一 「花園の思想」
...ともかくお身だけは無事に賀名生(あのう)へひきあげられたものの...
吉川英治 「私本太平記」
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