...なんというあさましい人の心だろう...
有島武郎 「或る女」
...「世の中は實にあさましい...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...変な遊びに熱中しているあさましい人間が町にあふれていた...
海野十三 「火星兵団」
...へんにどぎついあさましい色彩の...
高見順 「如何なる星の下に」
...ほとんど半狂亂に近いあさましい有樣である...
太宰治 「お伽草紙」
...殊(こと)にも悋気はあさましいものと深く恥じ...
太宰治 「新釈諸国噺」
...「あさましい」はまた (Skt.)vismayas で「驚く」ほうにも通じるが...
寺田寅彦 「言葉の不思議」
...あさましい群集が広場と河岸とにいっぱいになっていて...
ユゴー・ヴィクトル Hugo Victor 豊島与志雄訳 「死刑囚最後の日」
...「何でもない事だ!」私はあさましい姿を白々と電気の下に晒して...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...あさましい口惜しい愁らい人と思ふに中々言葉は出ずして恨みの露を眼の中にふくみぬ...
樋口一葉 「にごりえ」
...このイートンでの自分のあさましい乱行――学校の目を巧みにのがれながら...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「ウィリアム・ウィルスン」
...そしてあさましいほどの用心を強(し)いられて...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...あさましい姿をして居る夫人の方に正面切つていひ出した...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...私(わたし)のようなとてもかなわぬあさましいものでも...
宮沢賢治 「蜘蛛となめくじと狸」
...――あさましいわ...
三好十郎 「疵だらけのお秋(四幕)」
...あさましいのはお前達だ...
三好十郎 「疵だらけのお秋(四幕)」
...あさましいことにただ新しいもの見たさの思いに欺かれ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...――さっ、冷飯(ひやめし)と濁酒代(どぶろくだい)に利子をつけて返すから、頭を出せっ、頭をここへ持って来いっ」三又八はなんと罵(ののし)っても、相手の虚無僧がそれきりぐうの音も出さないので、彼もようよう気を鎮(しず)めて見直すとどうしたことか、虚無僧は縁板に顔を沈めて泣いている――「こん畜生、金を見たら急に哀れっぽいふうを見せやがって」と、又八は毒づいたが、そうまで、恥かしめられても、虚無僧はもう先の勢いはどこへやら、「あさましい...
吉川英治 「宮本武蔵」
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